名古屋工業大学 大囿研究室
Ozono Laboratory, Nagoya Institute of Technology

AI for Education



メンバー

今西, 坂部, 小森, 金子

概要

人工知能(AI)は、今日の教育における最大の課題のいくつかに対処し,教育や学習の実践を革新する可能性を持っています.AIはすでに,主にスキルアップを支援するツールやテストシステムなどで教育に応用されています.AI教育ソリューションの成熟が進むにつれ,AIが学習や教育におけるニーズのギャップを埋め,学校や教師がこれまで以上の力を発揮できるようになることが期待されています.そのため,私たちのラボでは,学校,生徒,教師が日々直面している問題を解決するための革新的なAIのアプローチを生み出すことに重点を置いたプロジェクトも行っています.

このカテゴリーの研究のひとつに,講義ビデオを視聴する際の学生のエンゲージメントを推定するものがあります.オンライン授業は,対面での授業に代わるもので,教育資源の偏在や時間の制約の問題を解決できます.しかし,オンライン授業では,対面授業と比べて,授業内容に対する生徒の反応を教師が知ることは困難です.そこで,生徒の頭の動きや表情などからエンゲージメントを推測し,授業の良し悪しを評価します.

また,「けん玉自主トレ支援システム」の開発も,このカテゴリーの研究です.けん玉の技はダイナミックな動作と繊細な動作が求められるため,初心者にとって難しいです.そこでけん玉初心者の動作の録画データやモーションセンサのデータを分析し,ユーザにフィードバックすることで上達を支援します. 

また,講義ビデオを視聴した際の学生の弱反応を推定する研究もあります.オンデマンド講義において,講義動画視聴時の受講者の反応を確認したい場合に,受講者に反応を陽に回答させようとしても,無反応な受講者が少なくない点が課題となるため,無意識の反応である表情から反応を推定する必要があります.しかし,受講者の表情は微弱なため識別が困難です.そこで,表情データセットについて検討することで受講者の微弱な表情からの反応推定を目指します.